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以前までこの問題は人間対人間の関係に置き換え、そもそも聞こえなければ声を認識できないといった遠回りな説明をするのが限界であった。
しかし、オート化について、感覚を付加した「感覚化」という概念と関連付けることで、これまでよりも本質に迫った説明を行うことが出来ることに気づいた。

この記事ではタイトル通り会話オート化と聴覚化の関係について上の観点から話を進めるが、まだ議論されていない潜在的な問題に対しても適用出来る可能性がある。また、そういった問題を発見することも出来るだろう。

ただし、適用するにあたっての問題が残っている。
最初に、以下の語を定義しておく。オート化自体の定義についてはこちら。ここでは、その他の語については一般的と思われる意味であると捉えてよい。

  • 会話オート化
    言語によるコミュニケーションに関するオート化。つまり、タルパがコミュニケーションのために言語を用いる現象についてのオート化と見ることが出来る。
  • 聴覚化
    タルパが発するあらゆる音についてのオート化。
  • 感覚化
    オート化のうち、出力される情報が感覚に対応するもの。
会話オート化によって出力される情報とは「言語」であり、これは感覚器官には対応しない。会話オート化はオート化ではあるが感覚化ではない。
一方で聴覚化によって出力される情報とは「音」であり、これは感覚器官に対応する。聴覚化はオート化であり感覚化でもある。

ここで理解しておくべきことは、感覚化ではないオート化は情報を概念として出力するしかなく、感覚として認知するためには適当な感覚化を経由する必要があることである。



例えば、ということで会話オート化を例に挙げよう。

十分に会話オート化が進行した1人のタルパを考える。
そこでまずはタルパが「こんにちは」という情報を、会話オート化によって出力することを試み、言語という概念が出力される。(※)
ただし人間は、言語という概念を感覚として認知することが出来ない。コミュニケーションをとるには、会話オート化だけでは不十分であることが分かる。
そこで、聴覚化を利用した発話によるコミュニケーションという方法が出てくる。

この時点で、まだ「こんにちは」は言語という概念である。
これが、聴覚化が持つ聴覚イメージと情報の出力によって「こんにちは」という音に変換され、ようやく人間が認知することの出来る情報となる。
また一方で視覚化を経由するならば「こんにちは」という文字に変換され、この場合でも人間は認知できる。

経由する感覚化によらず、本質は同じものであることが分かるだろう。発話によるコミュニケーションも、筆談のそれも、会話オート化を認知する方法として立派に成り立っている。



別の例を挙げる。

あまり一般的ではないが、「動作のオート化」などと呼ばれるものがある。タルパの行動についてのオート化である。これは「行動」という概念を情報として出力する。
認知するためには視覚化による体の動き、触覚化による圧迫感などを経由しなければならないだろう。
また、聴覚化によって聞こえる音に指向性を与えるなどといったことが出来る。



このように感覚化という概念をオート化に導入することで、会話オート化や動作のオート化といった概念上のオート化を感覚を通して認知する過程に、より本質的な説明を与えることが出来る。
冒頭でも述べた通り、他にも使い道はあるだろう。潜在的な問題の発見にも期待出来る。

ただし、この手法には「何を感覚とすべきか」という大きな問題点が残っている。
人間とコミュニケーションを取る場合は問題にはならない。人間の感覚には適当な定義が存在するためだ。
問題は、人間からタルパへ、タルパからタルパへのコミュニケーション。つまり相手がタルパである場合、人間を前提とする定義が必ずしも当てはまらないことである。
極論を挙げれば、人間が持たない何らかの感覚があるという設定のタルパがいる場合、何を持って「感覚」とするか定義を見直さなければならなくなる。
あるいは一切の感覚を持たないタルパが、如何にして外界を認知するか。それとも、出来ないのか。

しかし一般的な範疇のタルパに対しては十分適用できる手法であることには変わりないので、こうしてまとめておく。







ここでは言語を日本語としたが、本来会話オート化で言う言語とは個別言語を指すのではない。
そうしたい場合は別のオート化として新たに定義すべき。
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