明確になった問題は共有される。共有された問題は議論される。議論された問題は無害化される。
タルパはそも独立した「個」として成り立ってると思うんだ。
無邪気なAのタルパを作ったとして、このタルパはAだ。
次に、Aのタルパを育てて、Aは自分がAであるという意識を根付かせる。
この意識が表に出て「自分の意思で会話」するようになれば、それがオート化だと考えてる。
次に、Bという淑やかなタルパを脳内で作るとする。
そのBの設定をAへ定着させたとしても、根源でAが自分がAであると意識さえ残っていれば、その子はA+Bになって、淑やかであり無邪気な面もあるタルパになる…… と自分は思ってる。
ここで、Aというタルパを「タルパ」という形だけ残して、中身も外見も全部Bに取り替えたらどうなるか。
そこにAの意識を持つタルパはいなくなって、新しくBという人格を持つタルパが生まれる。
その瞬間にAが持っていた記憶はBに引き継がれて、Bは自分がもともとAであったという意識は残ってはいるものの、そこにAはいない。Bとマスターだけが残る。
長くなったけども、結局は人間と同じ「記憶の中だけに存在するもの」になった瞬間、タルパが死んだ、と思う。
「忘れられたら死」といわれてるけど、忘れていなくともその場に存在していなければすでに死んでいると思うんだ。
マスターに記憶が残っていて、またAを作ろうとしたところで、「今まで築いてきた思い出」は全部リセットされて、そこにAに似ているタルパであるCが生まれるだけ。Bになった瞬間Aは死んでいる。
タルパの死ってのは忘れられた瞬間といわれているけど、人間とあんまり変わりないと思ってるよ。ただそこに存在し続けるか存在ごと消えるかの違いで。
タルパを本気で作ろうと思っている まとめ - チラシの裏 (一部改変)
彼の主張は、記憶が人格を形成するという生命科学に立脚しているように見える。
この発言の「意識」を「記憶」に変えても全く違和感なく読むことができるだろう。
次に、語義を順を追って確認していく。
"Bの設定をAへ定着させたとしても..."とあるが、設定という言葉は一度しか出てこないために、話をややこしくしているように思う。
記憶とは明らかに異なる意味で使用されているようだが・・・
これだけでは意味を特定するのは難しいが、その後に"根源でAが自分がAであると意識さえ残っていれば..."とあるので、おそらく、設定とは外界からの刺激を自分自身の記憶として定着させるためのフィルターとして使われているようである。
"Aというタルパを「タルパ」という形だけ残して..."も同じく「タルパ」という強調表現が使われているが、これは記憶を入れる箱と理解すればいいのだろうか。
この主張の前半はなるほど納得であるが、途中で死の定義を"人間と同じ「記憶の中だけに..."と纏めたところから少々混乱が生じてくる。
そもそも物的なものではない「タルパ」の死を「人間」の死の物的側面に強引に当てはめているためであろう。
それを踏まえて存在云々という本質的な命題にまで拡張しているために、この主張を最初から順に読んでいくと、どうしても結論部で躓いてしまうのである。
最初から「タルパ」を非物質的存在として扱うのならば、「死」の定義についてもやはり、非物質的定義でなければならない。
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